最終更新日 2024年9月24日
目次
ユニセフの歴史と活動について
「ユニセフ」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
そして多くの人が、この機関が行なっている募金活動について一度はどこかで見聞きしたことがあるでしょう。
確かに募金活動を行なっている機関ではありますが、いつ始まり一体どういう団体であるのか、また募金で集めたお金はどのように使われているのかなどを詳しく知っている人はそう多くはないのではないでしょうか。
【ユニセフの歴史】
ユニセフ(UNICEF)は国際連合児童基金と言い、1946年に国連総会にて創立されました。
日本だけでなく世界190の国と地域で活動を行なっており、世界の子どもたちのための国際機関となっています。
この活動を支援しているのが世界34の国と地域に存在している「ユニセフ協会(国内委員会)」で、双方は協力協定を結んでおり、先進国で募金活動や広報活動を行なっています。
【活動について】
活動の根底にあるのは、全ての子どもが公平なチャンスを得られるべきだという考えです。
この公平というのは、生きて行く上で欠かせない“衣食住”はもちろん、確保され守られるべき環境での成長や教育、スポーツや遊びのことです。
子どもたちが自分の意思で生きてゆき、将来に希望が持てる世界をつくっていくための活動を行なっています。
具体的な活動内容としては、現在は7つの分野に分かれています。
これ以外にも、災害や紛争が起きた地域では人道支援などにも取り組んでいます。
このように、子どもたちの命や生活を守るために、さまざまな方面から活動し支援につなげているのです。
日本国内でのこれまでの支援活動としてあげられるのが、第二次世界大戦後の支援や2011年に起こった東日本大震災での支援活動です。
戦後の日本は戦争による甚大な被害を受けており、支援対象国となっていました。
【東日本大震災で日本も支援を受ける】
1949年から1964年の15年にわたり当時の金額で65億円ものお金をかけて、学校給食用の粉ミルクや医薬品など、子どもが成長し生きて行くために必要な支援が様々な形で行われました。
第二次世界大戦では、日本だけではなく、多くの国が戦争の影響によって正常に機能しなくなってしまいました。
そのため、戦後は主にその影響を受けた国々での活動がメインとなっていましたが、その活動が終了した後は経済的に恵まれない子どもがたくさんいる発展途上国が支援活動の対象となっていきました。そんな中でも、未曾有の災害や危機が起こった場合には、先進国であっても支援を行うこともあります。
現に、2011年に起こった東日本大震災では日本は約半世紀ぶりに支援を受けることになり、その後2016年の熊本大震災でも同様に支援を受けました。
その際には復興活動に加え、子どもたちの心のケアをするためのものを被災地へ届けました。
現在は、中東アジアやアフリカからの移民・難民問題が起こっている欧州諸国で、関係機関と協力し子どものケアや保護活動に取り組んでいます。
【ユニセフの親善大使】
ユニセフは、その活動の全てを寄付金と各国政府の拠出によって行なっています。
そのため、民間からの募金や寄付は必要不可欠となります。
世界中の子どもたちを支援するためには、たくさんの人にその活動を知ってもらい、金銭的にも支援してもらわなければなりません。
そのための広報活動を担っているのが親善大使です。
多くの著名人がボランティアとして、自身の名声を活かして支援を訴える活動を行なっています。
オードリーヘップバーンもその一人で、生前は精力的に活動支援を行なっていました。
日本では、サッカー選手の長谷部誠選手や黒柳徹子さんなどが親善大使を務めています。
【募金・寄付金の使い道について】
民間から集まった募金は、ニューヨークにある本部に送金され、そこで各国の予算として配分されます。
この配分額の決定には基準があり、支援の必要性が高い国に優先的に届けられます。
では、寄付金では具体的にどのような支援が可能なのでしょうか?支援物資の調達を例にご紹介します。
教育の分野であれば、405円で子供用の鉛筆10本とノート10冊を届けることができます。
予防接種であれば、353円ではしかの予防ワクチン10回分、150円で経口ポリオワクチン10回分を届けることが可能となっています。
これらはほんの一例にしか過ぎませんが、この他にも子どもを守るための様々な支援が用意されています。
【まとめ】
募金活動を行なっていることは知っていても、それがどのように役立てられ、使われているのかというのは案外知らないものです。
しかし、寄付という形でお金を渡すためには、明確な活動内容について知るべきだと言えます。